2004/11/08 (月)  「公開講演のメモと感想」
午前はお仕事に行きましたが、風邪っぴきがいても迷惑だし、急ぎの仕事も無いので、帰宅して病院行ってきました。
現在もなお、咳き込み加速度は誰にも負けません(否

★さて、11/3に行われた公開講座の感想と言うかメモというか、そんな感じの日記です。長いです。

11/3
8時半におきるも、4時までおきていたツケと週末の疲れがまとめて来て、ありえないほどダルかった。
でも、そうも言っていられないのでがんばって食事と支度をし、用事を済ませてから大学へ。
久々のヒルクライムなのに、こういうときに限ってタクシーにひっかかるワナ。
20キロ台で流石にやってられなくなって、石碑コーナー手前の右コーナーでブチ抜きました。
・・・ついカッとなってやった。今は反省している。

大学に着いてお昼をとろうと思うも、歩こう会の面々がかなり大勢いて、どこも長蛇の列&売り切れ続出。
おととい来たときとは大違いの混雑っぷり。
仕方が無いので、エントロピー増加を覚悟で体育館横自販機で夏みかんゼリーを買ってこれをお昼に。
その足で2-401へ向かい、受け付けを済ます。受付横では、緒方さんのニューアルバムと、パネリストのさちみさんのコミックスを販売していましたが、ここで買うメリット(サインが着くとかそういうこと)が何も無いので購入は見送りました。

席の混雑具合は、比較的空いているといったところ。まあ、これを1号館の教室でやっていたらちょっと込んでしまうかな、という程度。
そうして時間は13時に。司会の高月さんによる挨拶が始まりました。
さて、ここからは時間を追って記述して行きます。

----- 第1部 -----
◆13:00
高月さんによる本日の説明と、緒方さんの紹介のあと、代表作であるアニメーションを10分ほど上映。
その作品はセーラームーンS!
場内は驚きと笑いがこぼれる。
まさか2-401でセラムンを見る日が来るとは思ってもいませんでした(笑
ウラヌスとネプチューンが敵地に乗り込むシーンで、おそらく109話。アイキャッチのあと即ストーリーに入る特別編集。
よくぞこのシーンを引っ張り出してきたな、というくらい、セラムンなのにウラヌスとネプチューンが動き回ります。
そしてうさぎと他の4戦士(マーキュリー含むw)が登場したあたりで上映終了。
◆13:15
拍手の中緒方さん登場。教室の後方から来るとは思わなんだ。
まずは自己紹介など。
・セーラームーンはデビューして3作目で、古い作品なので(見ていただくのは)本当は恥ずかしい。
・この校舎には1年ほど在籍していた。
・みなさんはここの学生さんですか?(挙手を求める)、それとも近辺の地元の方ですか?(同)
・実は湘南校舎で勉強するものだと思い込んで入学したが、身体検査が沼津で行われてアレ?と思っていたら、湘南でなくて沼津だということを知った。
・この教室(2-401)は文明の講義で使った。
・6月になると、霞みが教室に入ってきて、文字が見えなくなるんですよね(笑
◆13:21
・アニメーションの出来方についてのお話。
・まず原作があって、その次に製作会社、TVプロデューサー、広告プロデューサーがいる。
・声優は裏方の仕事で一番重要だと思われがちだが、まず制作がいなければ出来上がらない。出来上がってきたアニメーションに声を入れる最後の仕事
・1つの作品におよそ200から300人がかかわっている。
・30分のTVシリーズ1本のアフレコにかかるおよその時間は2時間半から6時間。メンバーの技量や慣れによって時間は大きく変わる。最近の顔出し声優(俳優による声優など)さんが入ると、時間がかかる場合が多い。
・台本が当日配られる場合もある。この場合、1回流して(テストして)そのあと本番。一般的には2〜3回テストしたあと本番。
・声優は本読みするものだと思っていたが、舞台では長い期間練習して仕上げるもの(作品)を、アフレコの場合は短い時間で(そのキャラを)作り上げなければならない。
◆13:28
・感性(デザイン学科)について
・CGや映像などにおいても、その作品に載せていくお芝居的な気持ちがあると思う。こういうことが感性だと思う。
・感性と言っても、その定義はなかなか無いもの。たとえば日常生活を大事に記憶しておき、それを再現すること。コミュニケーションや、そこでしか感じ得られないことを感じていくこと。
・スタジオに入れば、その役の雰囲気で行く。
たとえばお姫様であれば、教育や愛情をたっぷり受けてきた、感謝の気持ちを大事にする、そんな雰囲気。
サムライディーパーKYOの真田幸村であれば、武将、どんと構えた、落ち着いた、信頼のある、そんな雰囲気。
・漫画家さんでも、描いているシーンでそんな顔をしながら描いていると思う。たとえば笑っているシーン、怒っているシーン。(これは役を演じる声優と同じこと)
・その役の生い立ちや風景、人物、どんな風に思っているか、そういうことを自分の(日常生活で記憶しているいろんな感性)の引き出しから引っ張り出してきて演じている。どんなキャラでも自分の中の一部分を使って演じている。
・全ては自分。自分の想像。日々の日常。
・感性を磨くことは、人間として魅力的になる一歩でもあると思う。
・声優は誰でも出来るし、誰でもできないとも言える。
◆13:40
・日本のアニメの今後について
・と言われてもちょっと難しい(苦笑
・現在はCSやネットなど電波が多様化しており、アニメーションの制作費は縮小する傾向にある。

◆13:43「Q&A」
・一人目が「サイン色紙持ってきたんですが」とかのたまわり、会場の雰囲気を激しく下降させる。空気嫁以前の問題。(緒方さんが「今日はサイン会じゃないんで」と丁重にお断り)
・以下質問とその回答。(聞き入っていたので回答はあまりメモ出来てないです)
(1)声優は誰でもなれるしなれないとも言えるとありましたが、それについて詳しく教えてください。
・声優はなろうと思ってなれるものでもない。考えて頭を使って演じるもの。
・プロアマ問わず、ちょっと声優のようなことをやってみることは誰でも出来るけれど、職業としてやるのはとても難しい。
(2)法律事務所で働いているのですが、そこではいろんな書類があり、ときにはひどいもの(破産など?)を読まなければならない場合もあります。そういったことも感性として受け止めるべきなのでしょうか。
・ニュートラルで受け止める。感じた気持ちを大切にする。
・いろんな気持ちを持っていれば、やさしい人間になれる
(3)役者は「きつい、金無い、転ぶ」の3Kといわれていますが(笑)、緒方さんはどんな風に乗り越えてきたんですか?
・楽しい方向に考える。被害者意識で行くのではなく、happyに考えていけるかどうか。
(4)(質問内容失念・・。福岡からこの講演を聴きに来られた方。)
・小学校の学芸会がきっかけで、演技がうまく出来てたくさん拍手をもらえて、仲の良くなかった人とも仲良くなれたので、お芝居が上手くなれば仲良くなれると思った。
・EVAに乗ったら誉めてくれるみたいな(笑
・役者として、について。
・演技をしない、仮面を外す。どんな人でも、プライベートでも多少の演技をしていると思う。これを取り払う。
(5)某ラジオの指令が特に印象に残っていますが(笑)、最も心に残ったキャラは難ですか?
・「〜っぽい声で」といわれてもそれができない。どんなキャラでも、自分の中から引っ張り出してくる。どんな(1回しか演じないような)小さなキャラでも、(作品として有名な)大きなキャラでも。
・幽遊白書ドラマCDが12月に出るが、もう10年も前の作品で、彼(蔵馬)に戻れるのかと不安になっていた。他の出演者の方も同じ事を思っていた。でも、いざマイクの前に立ったらすんなり出てきた。
・EVAのような作品だと、終わってからも何度か演じる機会もあって(印象が)残っている。
・どんなキャラも全ては自分の中から演じているものなので、どれも大事。
◆14:03
・高月さんによる、緒方さんのCDと舞台の案内。
・それについて緒方さんが追加説明。
・アルバムは、エンヤさんのような(幻想的な?)フィーリングではなく、現実的なフィーリングソング。
・今稽古している舞台は沖田総司役。11月7日から公演。
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そして第2部は14:10から行われました。
特に注目していたのは、アニメライターの小林治さんと漫画家のさちみりほさん。
小林さんは激店や副編(w)で有名。さちみさんについては事前知識はありませんが、漫画家さんということで注目。

----- 第2部 -----
◆14:16
・各パネリストによる、「感性をどのように大事にしているか」について各5分ずつお話(が、みなさん熱弁されたので、6名がお話終わって15分オーバー)
◆14:37
・小林さんのお話
・アニメライターって?アニメの紹介記事を書くお仕事。でも儲からない、嫌われている(このへんは後ほど、ということでしたが時間が無くて聞けませんでした。残念)
・小林さんは、今はWEBの記事やSF雑誌、ラジオや先行放送などのビデオ構成などをやっている。
・2年間この校舎に通っていた。緒方さんのひとつ上。お二方とも漫研所属だった(!)
・海洋にいるのに声優になれる、アニメライターになれる。
・アニメ雑誌(アニメV)で6年仕事した後フリーに。
・漫研で他人のアニメの見方を聞くことが多かった。人によってはこういう受け止め方もあるのか、という感性。(今はWEBでいろんな人の見方がわかるし、「萌えー」とか言ってればいいけど(笑)、当時はネットがなかったので)
・感性をどう受け止めて伝えるか。
◆14:44
・さちみりほさん
・漫画は聞くよりも見たほうが良いと思うので、持ってきた原画を回しますね(ピンク色のB4?クリアファイルを北側からまわす)
・自分を出す、強調して描く、キャラの、読者の立場で描く
◆14:59
・2巡目。時間が無いので高月さんによる指名で回答。
・小林さんに。「これはいい、という評価はどのように判断するか」
何を言いたいのかわかる作品がよい。これがいい、というシーンが残るような。
たとえば友人と映画を見に行って、「あのシーンがよかったよね!」「そうそうあのシーン!」と言えるようなシーンがある、という感じ。
◆15:25
・最後に「これだけは言っておきたい」ということはありますか?という問いに対して
・小林さん「ぜひ夕日を見ていってください。ここから見る夕日は素晴らしいです、感性として何か受け止められるかもしれません」-----------------

ということで講演は終了しました。
緒方さんはこのあとの予定がある(別の講演や、舞台の稽古)があるとのことで、第1部終了後すぐにお帰りになりました。
聴講者の半分近くもお帰りになりました(笑)
おまいらわかりやすすぎです。
第2部終了後は、結局まわってこなかったさちみさんの原画を間近で拝見してきました。
やはりコアなファンの方もいらしていて、原画を前に緊張なさっていて、しかもさちみさんご本人がすぐ傍にいらしていて、「クリアファイルから出しても構いませんよ」っておっしゃられて、ファンの方はさらに緊張されていました。
全然知識持っていないのでちょっと失礼だったかな、と思いながら綺麗な原稿(カラーや漫画原稿)を見させていただきました。
さちみりほ先生はとてもフレンドリーなお方で、その人柄から作品にも興味を持ち、帰りに本屋さんで1冊買ってかえりました。
夏冬某所に居そうな感じもするなぁ、と思ったら、公式サイトみて納得w


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